2007年02月26日

なわばり意識というもの

女は男よりなわばり意識が強いのだろうか?

最近こういうことをよく考えるのです。
卵を守ったり、子供を育てたりする「巣」がメスにとって大切だから、なわばりによりこだわる、という説明はできなくもありません。
女性はなわばりをめぐって、ときには過剰とも思える反応を示すことがあります。

実例1:ある料理教室の先生
エスニック料理を教えているのだが、同じような人がいると必ず行って、示威行動をする。
「私は大使館のイベントにも出ている。
教室には新幹線に乗って来る人もいる。」など、聞かれもしない話をわざわざしに行く。
「この辺りでは私以外に教えている人はいないはずたけど。」と、同業者のリサーチに余念がない。

実例2:知り合いの喫茶店の奥さんの話。
子連れで離婚して実家に帰ったばかりの女の子をアルバイトに雇った。
しばらくして慣れてくると、何もかも自分で仕切りたがり、喫茶店の台所には「入るな」。クーラーには「さわるな。」と張り紙をした。
実家では実母が自分の子供の世話から台所まで仕切っていたため、この子は家庭で台所の権利がなかったらしく、職場での「なわばり」に非常に固執していた。

男の場合も商売などでは(開業獣医師も同じ)、なわばりがかなりシビアに主張されます。
それは餌を取る場所の奪い合いだからです。

しかし、女性の場合、それが餌取りに直接関係しなくても、なわばりに非常にこだわるのはなぜでしょう?
特に例2の場合、こういう行動でクビになる可能性もある訳です。
でもなわばりに固執してしまうのです。

あるテリトリーを保守することは、女の「巣を守る」という本能に根ざしているのでしょうか?
さらに、そこでは、自分のなわばりに近づく者が、自分より上位(力、能力、年齢、経験において)であるという判断より、「なわばりを侵害される。」という不快さが先行するように思われます。

男性の場合、こういった衝突が起こった場合、まず「能力の評価」が判断基準となり、「闘う」「尻尾を振る」「腹を見せてころがる」などのプロセスを経て、一応勢力は均衡し、落ち着きを見せるように思われます。

女性「の場合、このアクションがなかなか起こらないので、なわばりという平面で、両者はにらみあったままです。
そして、なお厄介なことに(経験のある方が多いと思うのですが)、女は実力で相手が上と判っても、なかなか「尻尾を振る」「腹を見せてころがる」などの行動を取らない場合が多いのです。
明らかに実力の差があっても「でもあの人気に入らない。」などの訳の分からない理屈で自分の負けを認めようとしません。

それで事態は一層泥沼に入ってゆくように思われます。
この問題については、更に考察を続けたいと思います。
posted by 獣医師 at 23:06| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 獣医学的考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大阪市立科学館

今日は、私が初めて父に連れていってもらった科学博物館をご紹介します。大阪市立科学館・伝統ある博物館です。
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私が初めてプラネタリウムを見た場所でもあります。
先日数年ぶりに行ってきました。とてもきれいになっています。
ここへ着たらやはりプラネタリウム。
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土日だと満席で、行ってすぐ見られない場合もあります。
世界で5番目の規模だそうです。このときは冬で、オーロラの特集でした。

昔のプラネタリウムの投影機も展示してあるのが、感動的でした。
昨今、小学校中学校の理科の授業時間が減って、なかなか実験ができないようです。
それを補うにはここは格好の場所だと思います。
特に物理系の展示はすばらしく、「自分で試す・さわる」展示がたくさんあります。
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理科系志望の受験生も、参考書ばかり見ていないでこうしたところで勉強するのもよいでしょう。
文科系の学生さんも、他の分野に詳しくなる機会です。
自分の専門だけというのは、いけませんよね。

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太陽系の模型です。
昔の宇宙の構造。立体で見たのは初めてです。

ここに行ってプラネタリウムを見てからしばらく、「天文学者になる!」と言い続けていたそうです。もう少し物理ができたら実現していたのになぁ...。

データ:
大阪市北区中之島4-2-1
地下鉄四つ橋線 肥後橋駅3号出口から西へ約500m 
電話 06-6444-5656 
開館時間 9時30分〜16時45分(観覧券発売は16時まで) 
休館日 月曜日(祝日の場合は開館)・祝日の翌日(土・日・祝日は開館)
年末年始(12月28日〜1月4日)
posted by 獣医師 at 13:39| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 理科教育を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月23日

親子で探検:かつもとイルカパーク

壱岐島、というと、関西では何県に属するのか知らない人が多いのですね。(答え・長崎県
この壱岐島の北端にある「かつもとイルカパーク」に行ってきました。
iki_irukaparks.jpg

餌の時間です
ここでは、自分でイルカに餌をやることができます。
餌は魚半分で100円です。100円で半分とは少ないなぁ、と思いますが、人数の多いときなどは餌の与えすぎになるからでしょうか。
まるで犬のようにイルカがやってきて、魚をねだります。

iki_iruka2s.jpg
これはバンドウイルカ
iki_irukapark4s.jpg
こちらはオキゴンドウ
学生時代対馬に船で行って、ひどい揺れに参った経験があるので、今回壱岐島までは飛行機に乗りました。
片道一人4200円です。
福岡空港から25分のあっという間のフライトですが、「飛行機に乗っている!」という実感があるので、特に男の子をお持ちの方、おすすめです。

長崎県壱岐郡勝本町串山  
TEL 09204-2-0759
営業時間 8:30〜17:00 
年中無休
入園料金 大人 200円
小中学生 100円  
幼児以下 無料
posted by 獣医師 at 23:04| 京都 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 理科教育を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

おすすめのサイト紹介

おすすめのサイト紹介です。
役に立つページ、参考になるページ、ご紹介しております。

獣医師広報版 
http://www.vets.ne.jp/
この業界では超老舗です。とにかく内容が広いので、必ず関心のあるテーマの情報が得られます。獣医師の先生方が監修しておられるので、信頼がおけます。
posted by 獣医師 at 16:18| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月22日

インターネットを教材にする先生へ

昨今、どの地域でも、小学校教材にインターネットが採用されています。
「インターネットで調べよう」が宿題になっていることがあるらしく、私のところにも小学生からのメールがよく来るようになりました。

タイプ1:(「ぐたいてき」型)
わたしは○○小学校の△年生です。こんどじゅぎょうでもうどうけんについてしらべることになりました。
もうどうけんについて、ぐたいてきにおしえてください。

タイプ2:(「いろいろ」型)
わたしは○○小学校の△年生です。
なつやすみのしゅくだいで「自分のなりたいしょくぎょう」についてしらべることになりました。
じゅういについていろいろおしえてください。

タイプ3:(タイプ2の改訂版)
わたしは○○小学校の△年生です。
なつやすみのしゅくだいで「自分のなりたいしょくぎょう」についてしらべることになりました。
じゅういになって、よかったことはなんですか?こまったことはなんですか?

「獣医師になりたい」と思って下さるのは、ありがたいことです。
盲導犬に関心を持って下さるのも、ありがたいことです。
そういう情報が、インターネットで得られるのは、いい時代です。

だけど、なんか抜け落ちてませんかぁ?
礼儀とか、挨拶とか、そんなことを言っているのではありません。
これらのメールは、どれも忙しい専門職の人間から、効率よく情報を引き出すテクに欠けているのです。
私共は、研究室でも、職場でも「つまらない質問をする奴は、つまらない奴だ」と教育されています。
他の専門職の方々も、きっと同じでしょう。
もっと効率よく答えを引き出すメールの書き方を教えて欲しいのです。
サイトを持っているからと言って、答える義務は全くないのです。

ついでに、「Q&Aを先に見て、同じ質問をしない」、とか、「サイトを全部読んでからメールを出す」といった、これこそ「インターネットの使い方の基本」というべきものも、教えて欲しいのです。
情報をもらったらお礼のメールを送る、という最低のマナーも。
「ぐたいてきにおしえてください」なんて書かせる教師の質も、このメールから読み取れるのです。
メールは、怖いです。

かと思うと、高校生でこんなメールもあります。
>現在、高校三年生で、◇◇大学の獣医学部を目指しています。
>先生に質問があるのです。
>先生は獣医師の社会的役割とは何だと思いますか?
獣医師の方々、獣医師の社会的役割とは何だと思いますか?
私はこんな難しい質問によう答えません。
普通、忙しい獣医師なら、こんなメールが来たら、こう思いますよね?
>現在、高校三年生で、◇◇大学の獣医学部を目指しています。(ふーん、そうか)
>先生に質問があるのです。(おいおい、答えるとはまだ言ってないぜ)
>先生は獣医師の社会的役割とは何だと思いますか?(そんなこと、てめーで考えろよ)

メールからコミュニケーションがあまり上手でないのが伺える人が、動物と人の両方にコミュニケーションを取らなければならないこの職業につこうとしているのを見ると、大丈夫かな、とつい思ってしまいます。
また、獣医師志望の男子学生に多いのですが、将来のことを考えてメールの不備を指摘すると、論争をふっかけてくる人がいます。
論争は獣医科大学に合格してからでも遅くないと思うのですが。
顔が見えない匿名性が、攻撃性を高めるのでしょうか。
メールを出した本来の目的である「情報収集」が、結果的にできなくなっているのです

最後に、ご本人の許可を得て、「模範解答」を掲載しておきます。
>私は今中学1年です。 
>学校の夏休みの宿題の自由研究で、私は「獣医師になるには」というテーマを決めて現在調べ中です。
>なぜこのテーマにしたかというと、将来獣医師になりたいからです。  
>調べているんですが、なかなか資料が集まりません・・・。
>そんな時、このホームページを見つけ、役に立っています! 有難うございます。  
>このホームページに書かれている事以外で何か私のように獣医師を今から目指している人に役立つようなことがあれば教えていただきたいんですが・・。
>自分勝手なこと言ってすいません・・・。
>宜しくお願いします。
>できれば、上に書いてあるメールアドレスに送っていただきたいんですが・・・。
>宜しくお願いします・・。m(__)m
>これからももっといっぱいホームページをつくっていってください!!応援してます!!

この人の病院は、はやりそうですね。
posted by 獣医師 at 18:28| 京都 | Comment(0) | TrackBack(0) | 理科教育を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月21日

男女の視点の違い・その2

続きです。
このお店見学には付録があって、それは子供たちが学校に帰ってからお礼の手紙をくれることです。
案内したものとしてはやはりうれしいです。
その手紙を見ていると、またひとつの法則性に気づきました。
以下は女子の手紙です。
kenngaku4.jpg

きれいです。丁寧です。お花に彩色までしてありがとうございます。
そして、男子の手紙はというと。
kenngaku3.jpg

・・・・・・・・(^^;。
字が読めねえ....。
それはまあいいとして、なんと愛想のない。
何とか判読できる「ちゅうしゃき」というのは、私が注射器を触らせて説明したことを指しています。
まるで大人と子供の手紙を見ているようです。

小学校低学年では、女子の方が男子よりずっと精神的にも肉体的にも成長が早いので、こうした差は仕方ないのでしょう。
この差をどう考えるかです。

早く完成されるということは、早く発達の方向性が決まってしまうということで、それはよいこともありますが、困ることもあるのです。
昔は女の子には学費をかけない、早く結婚して欲しいという家庭のニーズがあり、女の子は早く精神的に完成する傾向にありました。
生き方や考えかたにおいて、今よりもっと「決まりきった人」が多かったのです。
しかし、この少子化・高学歴、ライス国務長官が大統領になろうかという時代に、女子はもっと発想が自由であっていてほしいと思います。
周囲もそうした雰囲気を作るべきです。
今ほど女性の可能性が広い時代はないのです。

これからは女の子に女の子らしさをあまり押し付けない配慮があって欲しいと思います。
その点を考えると、この年齢の女の子が読んでいる少女マンガ、恋愛がテーマのものが90%で、暴力シーンの多い少年マンガよりある意味有害ではないかと思います。

女の子だからといって、恋愛に関心がなくてもいいし、数学が男子よりよくできてもいいし、ファッションに興味がなくてもいいのです。

数年後には、来るなり手術台に寝転がってくれる女子がもっと増えることを期待しています。


posted by 獣医師 at 23:02| 京都 | Comment(0) | TrackBack(0) | 理科教育を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

男女の視点の違い1

「女性獣医師の偏見」という話が出たので、男女の視点の違いについて、ちょっと昔の経験を思い起こしてみました。

自営の方はご存知の「お店見学」。
地域によって呼び名には差がありますが、要は「小学生がいろいろな店舗にいってお話を聞く授業」です。
小学校周辺のお店がターゲットになります。
私の息子は夫の仕事のために3回転校しましたが、愛知県でもちくわ工場見学をやっていたので、これは小学校低学年の全国的なイベントであるようです。
以前「お店見学」の団体に遭遇したときの経験です。

子供たちにとって動物病院見学は面白かったようですが、私にとっても子供見学は面白いものでした。
見学は男女混成5名ほどのグループでやってきます。
到着するとまず女子の代表が挨拶を読み上げます。
なぜか昔からこういうときの代表って絶対女子ですよね。
「こんにちわ。今日は学校の近くのお店を見学させてもらって、お話を聞くためにきました。」
挨拶の間中、他の女子もうなずきながら後ろに従っています。
「これが入院室です。」

byouin_kengakus.jpg
入院室の見学

その間男子が何をしているかというと.....。
もう病院の中に滑り込んでいるのです。
まず処置台を見て、「わー!これ!手術台!おれここで手術してもらおっかなー!」
台に寝転ぶなよ…..。
薬品や検査機器をみて「おっ!これなに!これなに!」
とにかく騒がしい。
女子はAHTの案内にしずしずとつき従っています。
ひとつひとつ説明をきき、メモを取っています。
一通り自主見学がすんで、やっと男子が合流しました。

最後に代表のインタビューがあります。これも紙を読み上げています。
「今日はいろいろ見せてくれてありがとうございました。
質問です。この仕事をしていて楽しいことはなんですか?」
こうして一団は帰っていきました。

彼らが帰ったあと、いろいろ考察するところがありました。
男女の反応が非常に違うのが面白いと思います。
女子は「お店を訪問する」というセレモニーを型どおり行い、男子は自分の興味のままに動き回っています。
女子にとって関心の対象は等価値ですが、男子はそうではありません。
一人の男子は手術室に非常な興味を示し、帰るまでそこにいました。
こんな小さな頃から性差による関心の向きに違いがあるということに驚きます。
大学院や研究室でも、この反応の違いは保存されます。
女子学生はまんべんなく点を取り、たいてい首席をキープします。
男子学生はできる科目とそうでない科目の差があります。
女性は出産・育児による仕事の中断いう事情もあるのでしょうが、研究者はまだ男性が多いというのも、こんなところに理由があるのでしょうか。


posted by 獣医師 at 08:39| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 理科教育を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

獣医師こそ経営感覚を!

経営感覚は、動物病院の院長にだけ必要なものではありません。
獣医師全体が、自分の人生について経営者となる必要があると思います。

こう思うに至ったのは、最近「大学を出た(または社会人)のだが、獣医科大学を再受験したい。」というメールが非常に多くなったからです。
私もあまり夢のようなプランに賛同できないので、まず「入学後の生活は大丈夫ですか?」と尋ねます。
お返事は、「バイトで何とかする。」「実家から援助が期待できる。」などいろいろです。
しかし、なんとか頑張って卒業しても、その後の就職が、昔のように200%とか、製薬会社で引く手あまた、とはいきません。

社会人になってからの入学ですと、公務員試験の採用も年齢制限にかかる場合があります。
臨床に行っても、病院自体の収益が落ちている昨今、代診として長期に勤務し続けるのが難しくなっています。
ここでもリストラです。
獣医師になるということは、ひとつのプロジェクトであり、長い時間と学費をかけるのですから、ぜひ回収可能な投資にしてほしいと思うのです。
まして、実家から援助をしてもらったり、社会人として働いた貯金を使うのであれば、なおさらです。

特に私学の場合、どうやって学費を回収するかについては、真剣に考慮する必要があります。
下手をしたら、一生回収できない場合もあるのです。
経営感覚の大切さは、最近会社を退職して開業する獣医師が増えていることからも言えるのではないでしょうか。
最近あなたの居住地区に、最近やたら開業が増えた、獣医師が過密になってきた、ということはありませんか?
開業するのは、大抵40から50代の男性です。
リストラされた結果として、開業する方が多いようです。

しかし、この年代から設備費を借金して開業して、営業できるとしても20年から30年、どのくらい収支が合うのでしょうか。
損益計画・経費予想・投資計画・資金計画が最初にきっちり出来ているのでしょうか。

開業は「職がなくなったからする」というものではない筈です。
学生時代から開業志望、見習期間の後で開業予定の若い獣医師と話していて感心するのは、予定地はもちろんのこと、薬品戸棚のレイアウト一つにしても、すでにイメージができているということです。

開業はこうでなくてはいけません。

勝算がないなら、開業という選択をしないのも、ひとつの経営感覚だと思うのです。
最後に、この経営感覚を最も磨いて欲しいのは、女性の獣医師です。

公務員で一生同じ自治体で勤務する人や、独身で通す人は例外として、たいていの女性は出産のために勤務を辞めたり、開業を諦めたり、夫の転勤で連れまわされたり(私です)、そういった紆余曲折が必ずあるはずです。
その過程で、どこまで獣医師免許を生かし、社会との接点を持つか。

これもまた人生の経営であり、その上手い下手によって人生に差が出ると思うのです。
私学卒の方も、国公立の方も、多かれ少なかれ税金を使って学んでこられた訳です。
また、獣医師になりたくても、なれなかった人が多数いるということも忘れないで下さい。
あなたのライセンスは、ひとつの社会資本です。
ぜひ無駄にしないで欲しいのです。
posted by 獣医師 at 02:32| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 獣医師という職業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

獣医師って儲かるの?

「獣医師って儲かるのですか?」
最近高校生の方や受験生の方からこんなメールを頂きます。
夢がない?せこい?
私はむしろ好ましい傾向と考えています。
大切な自分の人生です。私学に行くとなると、ご両親から出してもらう学費もばかになりません。
無駄にしないという姿勢にできるだけお応えしたいと思います。

という訳で、時々書かせて頂いているお返事をここで一般化することにしました。
儲かるという質問自体が抽象的なので、まず具体化する必要があります。
自営なら年収いくら以上で「儲かる」なのか?
勤務獣医師なら年収いくら以上で「儲かる」なのか?

まず自営の場合を考えてみましょう。
自営業は土地の購入や、土地を買わなくてもビルの敷金など、ある程度まとまった先行投資が必要です。昔は1500万ということでしたが、最近は機械も高いものを備えないとクライアントが満足しないので、最低でも2500万は必要でしょうか。
これを返済しつつ、自分と家族の生活費・スタッフの給与・消耗品代金を支払っていかなければなりません。
売上金額やクライアントの数にだけ目を向けていては駄目なのです。
売上ー返済金ー必要経費(自分と家族の生活費を含む)=「儲かる」の判断対象の金額
であるということです。
開業当初はこの金額がマイナスになることもあります。

勤務獣医師の場合はどうでしょうか?
この場合は、給与所得がそのまま評価対象になります。
公務員の場合、「技師」として雇用されると一般職より金銭的な上乗せがあります。
しかし、倍になるかというと、そうではありません。
民間企業の場合も、同様です。給与の高い人からリストラの対象になったという事実もお忘れなく。

「一般やや有利ではあるが、非常な特殊技能で雇用されない限り給与が非常に高い訳ではない」というのがこの場合のお答えです。
6年間の学費を数年間の給与収入で一挙に取り戻すのはまず無理とお考えになった方がよいでしょう。
さて、話を開業の場合に戻して、医師や歯科医師は健康保険による収入があります。
獣医師はこうした公的な収入がないのです。同じ6年の学習といっても、この点が違うのです。
開業獣医師も狂犬病などの収入がありますが、それも年1回のことです。
医師や歯科医師に比べてどうか?というご質問の場合、「獣医師はこのような専門職と比較して、個人の経営能力によって収益が異なる」とお返事するようにしています。

ですから、スタンスとして、開業獣医師の場合は、「約2500万の投資でお店をやる」という考えがよいと思います。
お店をやる場合、儲かるにはいろいろな要素がありますよね。
店舗はいい場所でしょうか(「いい場所」が必ず駅前とかでないのもこの業種の難しいところです)?
料金が安いのでしょうか?
建物にお金をかけているでしょうか?
こうしたことを考慮すると、開業の場合はどうか?というご質問に対するお答えは、
「あまりにもパラメーターが多すぎて即答できません」
であることがほとんどです。
ただし、「こういう形式で開業してある程度の収益を上げている」というケースを法則化することはできると思います。
はやる病院にははやる理由があるのです。
その意味で、開業を目指す人には在学中や研修期間からの情報集めやイメージつくりが大切であるといえるでしょう。

posted by 獣医師 at 02:26| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 盲導犬を贈る会ハーネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月20日

獣医師の職域

本のレビューに、「臨床経験の少ない年配の獣医師」と書かれてしまった似内です(笑)。
年配はよけいだっ!
若い奴に本などかけないし、あれだけの取材先(本人は経験が少ないかもしれませんが、取材先の先生方はすばらしい方ばかりです)にコンタクトできるのは、長年の経験で自分しかないと自負しておりますが.....。

さて、本日の本題ですが、獣医師の職域、臨床だけと思っている方が多いので、改めてお話しようと思います。
私立大学は臨床にいく方が多いのですが、国立・公立大学研究職公務員の比率が高いのです。
公務員も「技師」という待遇で採用されますので、一般職より少し優遇があります。
製薬会社などの研究職も、一般の社員より条件がよかったりしますが、会社の風向きが悪くなると一番に切られたり、ということもあるので安心できません。

その他、大学に残って研究、という方も多くおられます。獣医師は獣医科大学だけかというとそうではなく、歯学部・医学部その他理学部の生物系で研究職についている獣医師も多いのです。
さて「臨床経験の少ない」(といっても一番長くいた職場、院長がしょっちゅう留守だったのですが)似内は、いろいろな職場を経験しております。
臨床の他に京都大学の食糧科学研究所京都府家畜保健衛生所・同じく愛知県の家畜保健衛生所、と夫の仕事の都合で転勤のたびに職場が変わっています。
いろいろな職場のよしあし、問題点も経験しておりますので、これから獣医師を目指される方、特に女性の方、どうぞ何でもご質問ください。コメント欄に書いていただければ、他の方の参考にもなりますので、どうぞ。


posted by 獣医師 at 14:04| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 獣医師という職業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

女性獣医師の本音

女性獣医師の本音いろいろな現場で働く女性の獣医師の「本音」を取材しました。男性の獣医師の方・獣医師になりたい高校生の方、ぜひご覧になって参考になさって下さい。
....................
女性の獣医師で各分野で働いておられる方にお願いして、以下のような質問にお答え頂きました。
アンケートの内容
1 現在のお仕事内容・就業年数(以前のご職歴もあればお願いします)
2 獣医師を志した動機は何ですか?
3 仕事をしてゆく上で、男女の格差があると思われますか?
4 この仕事をしていてよかったと思われることは何ですか?
5 女性で不都合な点・困ることなどあればお書き下さい。
6 女性の獣医師に望まれるな資質とは(こういう人が向いているという意味)
何でしょうか?
7 これから獣医師を志すひとへのアドバイスがあれば、お書き下さい。
・・・・・・・・・・・・・・

このような内容で、いろいろな領域でお仕事をしておられる方に質問をしてみました。

★ご回答1
1 研究職。3年。
2 家で飼っている動物の病気をなおしたかったから。
3 あると思います。
4 医学的な知識が身についたこと。
5 社会的地位が思った以上に低いところ。
逆に獣医師を理想化し過ぎている人も多いところ。
6 感情的にならない。自分の考えを押しつけない。
科学的な思考をする。(男性獣医師でも同じなのですが
女性は特に気を付けた方がいいような気がします)
7 動物の命を救うことをあまり美化しすぎないように。
それがこうじて「獣医師は偉いのだ」と思いこまないように。
動物が好きでなくては獣医師にはなれませんが、好きなだけでは獣医師としてはやっていけません。
日頃眼にする動物は殆どが伴侶動物でしょうが、
獣医師は産業動物も扱いますし、動物を救う一方で、動物を利用する職業でもあります。
感情的なヒューマニズムだけではやっていけないのです。
それに動物病院の労働条件はそこらの会社よりもよほどきついです。

★ご回答2
1 研究職、丸3年
2 獣医になりたかった。
3 私はいわゆる獣医(動物のお医者さん)に向かないのでは、という考えから、今の仕
事につきましたが、動物病院で働いている友達は、女だから看護婦さんと呼ばれるとか
、露骨にいやな顔、心配そうな顔をされる事があると言ってる事より、格差はあるのかな、と思います。
4 私は獣医師研究職として今の仕事につきましたが、特に獣医らしい仕事はしていない
ので答えることはできません。
5 4と同様。
6 獣医という仕事に男も女もないのではないでしょうか?あるとすれば細かな気配りが
できればとか思いますが、これも男性の獣医師にも必要な事だと思います。
肉体的な面で不利なこともあるでしょうから、それをどのように補うか、ってのも大事ではないでしょうか。
7 獣医って仕事にも動物のお医者さんだけではなく、研究職(公務員や製薬会社など)、魚関係の仕事などいろいろあると思います。動物が好きだから獣医になりたい、っていう考えでは、やっていけない事もたくさんあることを覚えていた方がいいかもしれません。


★ご回答3
1 公務員2年間の後、動物病院勤務 約6ヶ月
2 獣医学科を卒業したんだから臨床もやってみたいと思ったので。
3 職場での待遇で男女差はない。
4 実際犬、猫の診療をしてみて、犬、猫をかわいいと思うようになったこと。
5 時間的にきつい。診察時間すぎても患者は来るので。
6 視野の広い人。
7 動物をかわいいと思うだけでは獣医にむかない。

★ご回答4
1 製薬会社に研究員として勤務して、今年の4月から4年目です。
2 単純に動物が好きであったことと、一生続けられる仕事に就きたいと考えたからです。ただ入学前あるいは入学当初は、獣医師として就ける職業に公務 員や会社員が含まれることを知りませんでした。ですから臨床獣医師になろうと思っていました。
3 現在のところ、自分自身で男女格差を感じたことはありません。しかし、 社内の女子社員を見て感じるのは、産休前は研究職についていた人が産にはデスクワークを主とした仕事へと人事異動することが多いようです。
日々医学は進むことを考えれば約1年(産休期間)の間、現場から遠ざかることはかなりのブランクになってしまうということだと思います。
4 基礎研究と臨床現場を両方体験できることです。新薬を開発する上で基礎研究は欠かせません。
それと現在担当している薬物が臨床試験に進んでいる為 まもなく患者さんに投与されようとしています。
こうした基礎と臨床の両方を体験できるということは製薬会社勤務の者でもそれほど体験できないことだと思います。
両者が結びつくと仕事に対する意欲も増すというわけです。私は獣医ですが、人の薬の開発に携わっています。医学の進歩という点では、人に対するものでも動物に対するものでも違いはないと思います。
5 特に思い付きません。ただ、私の場合、会社員ですので会社の方針に沿わないことはできないということを認識する必要がありました。
6 どんな職業についてもいえることですが、前向きで目的意識のはっきりしている人が良いと思います。
7 人は日々成長していますし考え方も変わってくることもあると思いますが、1つのことにとらわれずに自然に生きて下さい。

★ご回答5
1競走馬の臨床
2 馬が好きで、理系の大学で馬術部に入れるところが獣医大だったので、自分にぴったりだと思った
3 馬の獣医なので、体力的な格差はあります.
その分私は、馬に愛想をふりまいて仕事してますが.
4 治療している馬が治療に協力してくれて、私を頼ってくれるとき.
大概の馬は治療を続けるつまり注射をうってると私のことが嫌いになって蹴って来たり逃げたりするのですが、一緒にげんきになろうと理解してくれて、健康になっても私のことを忘れないでいてくれると最高です.なおかつその馬がレースに勝つと無茶苦茶うれしい.
5 長期の休みもとれないので実家に帰れない.旅行に行けない.なぜか馬券はあたらない
6 とりあえずパワフルなこと、かなあ現代日本の馬獣医に関してはある程度おやじどものしもネタに付き合えること.
しかし、それ以上はきっぱり断れること.
7 獣医大を受ける人にはまず体力勝負 
 獣医大生にはやっぱり大学の勉強は役に立つよ.

ご回答6

1 国家公務員(行政職)・15年
2 ツチブタやイボイノシシ等、珍しい動物が好きだった。
  (ので、獣医になればこういう動物が見られると思った。)
3 係長位(入省10年以内)や研究職ではあからさまな格差はない。
ただし、管理職になるばあい、女性はポストが限られていたりして、重要なポストに就いている人は非常に少ない。
4 薬や免疫等についての知識が豊富になった。様々な新しい技術に触れられる。多くの人と知り合える。(自己満足かも知れないが)仕事に誇りが持てる。
5 転勤が多く、平和な(?)家庭が築けない。私と同じ様な立場の人には独身者、離婚者が多く、
また、子供のできた人は(全く差別はないが)忙しくて辞めざるをえない状況にある(私の同期は皆、退職した)。
6 健康な人、正常な人なら、性格は問わないと思います。
7 今後は男だ女だ〜〜と特に差別する時代ではなくなると思います。
ただ、独身の時は全く気にしなかったのですが、結婚してみて、「転勤の少ない仕事に就けばよかったなあ〜〜」と猛烈に後悔しています。皆さんも、転勤の少ない仕事について、自分(や未来のご家族)を大切にしてあげてください。

ご回答7

1 動物病院での代診として2年間
2 高校3年生のときに野良猫が勝手に家に住みつき、 そのあまりのかわいさに、将来は、こんなかわいい動物と
関 れる仕事が良いと思って。
3 体力があれば特に格差はないと思います。
私はゴールデンレトリバーを持ち上げるのがせいいっぱいですが、そのくらいで、特に支障なかったです。
4 毎日、犬・猫などに触れ合えること。 重病の動物が治って、元気にワクチンなどで来院したときは素直にうれしい。
5 家事などはかなり大変。朝早く、夜の帰宅も不定期。
また、私の勤めた病院は特に給料が低かった為、暮らすのも大変だった。
6 体力があること。 こんな私が言うのもなんですが、ただかわいいだけでなく、
冷静に生死を見つめられる人。(女性に限らずですが)

7 やりがいのある仕事です。是非がんばってください。

★<ご回答8
1.県職員 公衆衛生獣医師。就業年数は4年
2.高校生で理学系に進み、農業系の仕事につきたいと思った。担任の先生の進めもあり、獣医師を考え出した。
3・多少はあるかもしれない。意識したことはない。個人の気の持ち様ではないかと思う。
4.いろいろな職種の人との交流がある。獣医師ら しからぬ様々なこともするため、幅広い知識が必要になり、すごく為になる。犬などの飼い方指導や啓発活動など獣医師としてすごく必要なことであると思う。その仕事に携わって誇りに思う。
5.行政職に入ったので、事務的なことも多く、大学で習わなかったことも多かったため何も出来ずに最初戸惑った。
6.女性にとって公務員はかなり合っていると思う。
  補助制度、助成制度、出産、育児などに関してかなりの面で優遇されている。   
接客や電話の応対などでも女性らしい優しい面を出していけばうまくいくことも多いはずです。

7.なにもえらそうなことは書けません。自分のしたいことを見つけて周りをよく見てがんばって欲しいと思います。いつでもやり直しはきくと思うので、今特にしたいことがなければそれはそれでいいのではないでしょうか?

★ご回答9
1. 臨床を6年・家畜保健所での検査業務を3年。現在は育児のため休業中。
2.自分の飼っている犬が死んで、何もできないのが無念だった(今から思えばフィラリア症か?)。
3.あると思う。特に大動物関連では、力の差は歴然とする。女性の獣医師だと口もきかない牧場主がいる。
4.○治療して治ったとき、「ありがとう」と言ってもらえること。
  ○「ありがとう」の言葉がなくても、クライアントが別の用件で来て下さると、信用ができたと思って、嬉しい。
  ○万が一死んでも、次に飼った犬・猫のワクチンに来てもらえたとき。
5.細かいことですが、狭い病院だと、トイレの音など気になりますね。 
  男性の獣医師とAHTが、馴れ合っているのも、見て楽しいものではないです。(最初に研修に行った先の院長が、受付に雇っていた女子大生と深い仲で、それを見て見ぬふりをするのが大変だった。)
6.自分(自分の診断も含め)を客観的に見られること。
いやなことは、すぐに忘れて次の仕事に向かえること・明るい性格。人を使える能力があること・コミュニケーション能力がすぐれていること。広い意味での「経営感覚」があること。
7.獣医師の中には、医学部を落ちたり、成績が足りなくて諦めたりして、仕方なく獣医師をやっている、という姿勢の人がたまにいます。
  この仕事は、人で駄目だったから、動物で、という性質のものではありません。獣医師でなければできない考え方や、物の見方があります。早くそれに気づいて、「自分でなければできない仕事」を見つけて下さい。

posted by 獣医師 at 00:06| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 獣医師という職業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月19日

女性獣医師の幸せ

よく女性獣医師の現状について、質問のメールを頂きます。
女性獣医師の幸せって何でしょうか?

お答えに変えて、私の知る限りで、いくつかのモデルケースを挙げて、実態を見て頂きたいと思います。

1 開業コース
A 卒業と同時に獣医科病院で研修に入る。同級生または先輩の獣医師と結婚して、数年後に開業。

B 卒業と同時に獣医科病院で研修に入る。同級生または先輩の獣医師と結婚して、夫は会社もしくは公務員として勤務。妻が開業。

C 卒業と同時に獣医科病院で研修に入る。独身を続ける。


2 勤務獣医師コース
D 卒業と同時に獣医科病院で研修。 そのまま正職員として採用、もしくは他の病院に就職。

E 卒業と同時に獣医科病院で研修。結婚または出産により退職。
その後アルバイトとして獣医科病院に再就職。

3 企業・公務員就職コース
F 卒業と同時に公務員として就職。出産後も勤務。

G 卒業と同時に製薬会社などの企業に就職。独身または子供なしで勤務継続。

というのが主なところでしょうか。
人数が少ないので、ここには入れませんでしたが、他に大学教員などの進路もあります。
この中でどれが幸せと聞かれても、それは各人が何を最優先するかによりますので、一概に答えられません。
それぞれによいところ、よくないところを書いてみようと思います。


Aについて:
病院が軌道に乗っていれば、定年がない、病院に獣医師がもう一人いるという理由で、悪くないケースです。但し、こういった場合の女性獣医師は病院の雑用係や代診の世話係にさせられるという意見もあります。
経済的にはひとつの病院に獣医師が二人依存している形態なので、景気が悪くなると苦しいかも。

Bについて:
夫が獣医師で、保健所や製薬会社に勤務しているケースが多いようです。全く違う業種の人もいます(自衛隊勤務など)。
夫が獣医師だと、日常の診療の手助けは期待できないが、何かと安心なのではないでしょうか。
経済的にも病院が軌道に乗るまで収入が別途にあるので良いかも。

開業すれば院長なので、妊娠・出産でも休めないのがつらいところ。

但し、開業は妻が若いうちに潔くする方が成功するように思われます。
妻がいい加減の年齢になって開業したケースは、保健所などを定年になって開業した獣医師と同じく、どこか中途半端な開業形態になってしまうようです。

Cについて:
独身なので、思う存分仕事ができ、理想的。
但し、病院を長くやってから結婚しようと思うと、相手の条件に合わせるために悩むケースが多いようです。

Dについて:
多くの動物病院は研修の獣医師が入れ替わることを望んでいます。
その方が安く人を使えるからです。
獣医師を何人も雇える大病院でも、この事情はあまり変らないでしょう。
だからこそ開業が増えるのです。
勤務獣医師として長くいられる職をみつけた方は幸せです。
夫が別に収入を得ているとか、親の家に同居しているという方には、投資なしに、あまり大きな責任を負わず獣医師の仕事ができるので、おすすめです。
しかし、一般に、長くいても給与は上がりません。

Eについて:
このケースで勤務している方は非常に多いと思います。
一旦退職しても、こういった形態なら再就職があるのが獣医師の強みというべきでしょうか。

子供が小さいので、フルタイムの出勤や夜の診察ができないという方はには、かえって有り難いのではないでしょうか。但し、景気の動向で仕事があったりなかったりします。
悪い言い方をすれば、一生アルバイトで終わってしまう人生です。

Fについて:
出産期間中の職が保障されるので、両立を目指す人には超おすすめです。

地方自治体で採用の場合は、勤務先は保健所、家畜保健所、食肉検査所などです。
ただし、どの県でも家畜保健所は不便なところにあり、転勤の可能性もあります。
上級職だと、転勤の範囲は全国なので、配偶者を置いて転勤という女性もいるようです。
とてもよく仕事をする人と、ぜんぜん能力のない人とに別れるのがこの職種の不思議です。

大学の教員は公務員ですが、9時〜5時ではすまない仕事なので、これには含めません。

Gについて:
夫の転勤などがなければ、仕事が続けられるので意欲のある人にはおすすめ。但し、民間企業なので多くの既婚者は子供ができると退職しているようです。

民間の研究所や製薬会社で、子供ができても勤務を続けて、しかもそれなりの地位についているという人は非常に少ないように思います。
大学に助手として就職した場合も同じです。
posted by 獣医師 at 23:56| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 獣医師という職業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

自分の本のレビュー

さて、先日出版した本ですが、自分の本にレビューが4つもついていて、いささか驚き。
★「女医さんは勉強しているとか少々偏った意見が多くてなかなか鵜呑みにするのが難しい本です。」
>だってどの獣医科大学でも首席は女性ですが....。
これは私が言ったのでなく、取材した多くの病院の院長が言ったのであります。
こういう方こそ、女性の獣医師に偏見があるのでは?
ちょっと悲しい。

★「拾った場合、動物病院に直行して獣医から客観的な意見を聞いたうえで飼うかかわないかの判断をするように、というくだりはあきれました。いったん拾ったイヌネコを、もう一度捨てることは、違法行為ですよ。」
>これもヤバイなぁ。人畜共通感染症というものがあり、それを未然に防ぐのも獣医師の仕事なんですが。飼えないと判断したものを保健所に持っていくのは違法ではないですよ。
こんな私の本まで探し出してレビューを書こうとういうのだから、動物好きなんでしょうが、いわゆる「動物好き」のレベルの低さをさらけ出しているようなレビューです。
あきれているのはこちらです。

★「ペットマンションで飼うことにも否定的なので、マイナス星1つ」
>リスクを事前に知らせるのも私共の仕事なので、すみませんね。
ペット可のマンションについては、まだ答えが出ていない段階なのです。

ついでながら、先日NHKの番組編成担当者からお電話があり、この本で触れている治療費等の問題について解説して欲しいという依頼がありました。東京在住の先生をご紹介しましたが、多少なりともお役に立ったようです。

誰にでも受け入れられることを書いていては、プロの倫理がすたりますからね。これら一連の反応を見ていると、一般の「動物好き」の獣医師に対するイメージがかなり偏っていること、無知であることがわかります。
動物好きで優しい人であるはずの獣医師が、シビアに治療費のことを書いたり、「どんな犬でも拾ってすぐ飼うのは危険だ」と書いたりするとイメージが崩れて戸惑う方も多いのでしょう。

この一連のレビューにはその戸惑いや怒りが感じられます。
なぜか女性の獣医師に対する敵意のようなものもあり、それは実はどの女性獣医師も専門職につけなかった男性からしょっちゅう向けられている敵意だったりします。

獣医師は決して「優しい人」ではないのです。
場合によってはニワトリ2万羽を処分するという決断を下さなければなりません(決断したのは私のもと上司です)。
そんな本を書いてしまって、悪かったのかなぁ。





posted by 獣医師 at 20:12| 京都 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | プロフィール | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする